2020年6月30日火曜日

大津市医師会のPCR検査も「唾液」に

時間はかかりましたが、大津市医師会で行っている新型コロナPCR検査
ようやく「唾液」での検体採取になり(7/1から)
検査する医師の感染リスクは大きく低下(やれやれ安心)となります。

PCR検査、いつでも、だれでも、というわけにはなっていません。
保健所へ電話しても、基本は「帰国者(濃厚)接触者」の拾い上げ姿勢に
かわりはないようです。
大津市医師会実施のものも 毎日 すぐ実施 ではありません。
「大津市医師会員の医師による診察を経た者で、PCR検査を医師が必要と認めたもの」
と、いうことで、患者さんの希望によるものではありません。

月曜から木曜の午後で前日12時締切の完全予約
水曜午後から金曜午前までは早くとも翌週月曜日の検査実施
金曜午後から翌週月曜午前までは早くとも火曜日までの検査実施になります。
これまでは「大津市民」限定でしたがこの規制もなくなります。
(予算とかの都合などいろいろあるのです)

新型コロナウイルス感染症、「軽症」とされるものでもCTレベルで肺炎が
認められるのは大津のこれまでの症例経験の蓄積でも間違いないようです。

いかに、重症化を早期に食い止めるか(重症化する恐れのある人の早期診断)が
最重要の課題であって、
多くの無症候感染者の「不安」(場合により「不満」)で
医療機関や検査が埋まってしまえばすぐに機能不全をきたします。
結局、行政(滋賀県)が言っているほどの検査拾い上げの体制は組めていません。

大津市医師会実施のPCR検査も担当医説明会では「3-4か月」の限定と
いうことでした。今後に関しては全くわかりません。

何より、この「非常事態」に医師会長含め、幹部役員の改選を平気で行いましたから
「どういうつもり」なのかさえわからない 責任って?え? という
現状です。

新しい日常 に 向かっているのですけど、
やはり 一定数の がん 脳卒中 心筋梗塞 は出てきてますし
それを 誰が診たのか というところで 自分が診てなければ大丈夫 という
わけではありませんでした。
まさかの進行がん や 持病のある老夫婦の方で元気だった方が脳卒中で先立たれ
あとの介護や生活はどうするんだ? という 事例が起こってます。

大津市がとめていた検診も再開されています。
コロナがおちついているうちに、必要な検診検査(歯科や眼科なども)は
こなしておく計画性もこれからは大事です。



2020年6月13日土曜日

土曜午後 やめます

50歳になったら、土曜午後 止めよう と以前から思ってました。
医院トップページでも告知いたしましたが、8月8日(土)で
一旦終了させていただきます。

そもそも、基本診療だけで週40時間を軽く超え
午後の内視鏡検査や訪問診療、診療の延長が1時間以上がずーっとでしたので
週50時間は当たり前、これに毎日いろいろな事務処理が1時間以上ありで
コロナ禍までは週60時間近くの日々が当たり前でした。
(日曜日の水槽掃除は労働であって労働ではないのでそこに加えてません)

過労死ラインだなあ、と 移転前からずーっと心配ではあったのですが
ついに過労からの「過覚醒」状態とはいえ まさかの精神状態悪化に
自分が陥るとは思ってもいなかったのは以前のブログでの通りです。

ちなみに

過労死ラインの根拠は、さまざまな研究から導き出された結果にもとづいています。
日本学術会議がまとめた「労働時間の規制の在り方に関する報告」は、
これまでのさまざま研究を総合して考えると、
週55~60時間以上の時間外労働は脳や心臓疾患のリスクを通常の2~3倍に高める
としています。
男性は60時間、女性は45時間の時間外労働時間を超えると、
過労死の危険性が高まるとも報告されています。
さらに、労働時間の延長によって生活時間が減少すると、労働者の精神状態が悪化する
こともわかっています。
特に睡眠時間の不足は、精神状態だけでなく、定年後の認知症リスクを高め、
がんの発生率を上昇させるとのデータもあります。
このように長時間労働による心身への負担は、多くの研究で裏付けられており、
これらの研究の成果が過労死ラインの根拠になっています。

生々しいですが、現実問題として、患者さんの長期処方徹底や受診抑制、
(内視鏡)検査停止などで、患者さんは半減、当然「売り上げ」も半減しています。
内科混雑緩和の対策として、耳鼻科診療も増やした(アレルギー疾患、扁桃炎などの
患者振り分けや検診ワクチン業務分担)わけですが、ちょうどコロナ禍と診療拡大が
重なって「人件費率」は非常に辛い状態になってます(医師はとんでもないのです)。
幸い、土地建物が自己や法人所有なので「働いた分だけのお給料」で
経営がひっくり返ることはないのですが。

仕事はへったので、落ち着いて診療ができるので現在ある意味快適ではあるのですが
発熱(コロナかも?)の患者さんが来られてからの感染防御装備の脱着や準備
怪しい症例などの紹介など、業務負担は結構大きいです。

これまでのように、「来られた方は断らない」姿勢は現実的に1名の医師では無理で
かつ、検診やワクチン、必要な検査をこなしたり
絶対コロナにかかってもらうわけにいかない(超)高齢の方や がん患者さんなどは
一般と分けた時間帯での診療がどうしても必要です。

インフルエンザワクチンや、きたるべき?コロナワクチン対策(時間枠)も
一定で準備する必要があるので、これまで何とか診療の時間に押し込んできましたが
これも限界と考えています。

開院当時はまだ40歳にもなってなかったので、体力にも自信があったのですが、
数年前から普通のおっさん(以下?)になってます。

維持可能な診療体制で つづけていくつもりです。
誰か若手が継いでくれる日まで体力 老化に応じた体制になりそうですが
診療の精度は絶対に維持したいので(それが落ちれば他への紹介か、引退ですな)
ご理解ご協力よろしくお願いします。