2020年3月8日日曜日

【続】新型コロナウイルス考(※2020.3.8時点の院長の私見を大いに含みます)

滋賀県でも患者が発生し、いよいよ対策を本格化せざるを得なくなりました。
発熱(37.5℃で区切ってます)ある方、あった方は
出入り口、診療を区切っての対応としています。

しかし、若い方で、花粉症かな?として来院されて実は
新型コロナウイルス感染だった という可能性は充分ありうるわけで
無症状の軽症者が圧倒的に多いという予測にたてば
現状の「隔離」「拡大抑制策」の限界は自明です。 
いつまで厳格な警戒体制をつづけるのかということを
(恐らくは新規患者数の発生がへるポイントがわかるまで誰もやめられないでしょうが)
感覚、とか、忖度、とか、利害 とかなし
「科学」(疫学) 確率論で 対応していく必要があります。

首相が「非常事態宣言」すれば 各自治体(都道府県知事)に
権限が集中するわけですが、果たして、防災、疫学そういう観点で
冷静迅速な対応ができるのでしょうか?

「何を心配しているのか?」と言われれば
軽症者の集中による医療機関の麻痺、そして重症者が救えなくなること
また、新型コロナウイルス感染ばかりに 医療資源(ヒト・カネ・モノ)が
奪われれば、本来、救えるべき救急診療にも支障をきたす可能性があること です。

広島では医療機関を7-8回受診しての 初めての新型コロナウイルス感染診断
大阪 国立循環器病センターの 1週外来 休止

動き回る軽症者が明るみになってくる(検査すれば明らかに増えてくる)と
二類感染症だからと かかわった人間、施設、2週機能停止させるのが
本当にただしいのか?
(初期、蔓延防止策としては正しいのですが)
諸外国からの入国制限をしておきながら、国内流行地域の「満員電車」のリスク
どうするのか?

まずは、医療的な危機 ですが
「新型コロナウイルス感染」で入院 ばかりになれば収容機関のベッドなんて
すぐにうまります。
災害対策と同じで「最大多数の最大幸福」を目指すなら
溢れかえる軽症者は待ってもらって(ちゃんと制御して) 本来救わなければならない
重症者を最優先で「トリアージ」していく必要があって、
大多数の「心配だから」という若い層がちゃんと自宅待機すべき意味を
きっちり伝えているか、また理解しているか といえば甚だ疑問です。

なんでもかんでも検査して見つけて隔離 という段階ではなく
PCR検査の感度(陽性を陽性として判定する)の限界と
その検査を行う際にも、周辺(ヒト、モノ、環境)感染リスクが極めて高いこと
で、本当に「PCR検査」が必要なのは誰なのか
(間違いなく呼吸困難起こしている重症者です)
周辺、濃厚接触者の検査ばかり増やしてももう仕方ない時期ではないのかと思われます。

ほぼ、同意見のサイトです。
https://newspicks.com/news/4681900/body/?fbclid=IwAR0schmsQqj3xoYEKO40vwkShoSCYdhexqD0Oo3dqo_6TYVwzWB9skW7u1c

検査、検査とさわぐメディアに洗脳されてもいけないです。
「罹って死にたくない」のは誰しも同じですけど、
SARS、MARSより致死率は圧倒的に低く
季節性インフルエンザより高いんだけど、ほぼ軽症で済むことが多く
(昨年1月は季節性インフルエンザで統計上毎日54人死んでいるけど報道されないだけ)
重要化した肺炎に限ってみれば 肺炎球菌だろうがインフルエンザだろうが
報告まちまちも 致死率3-10% で (重症)肺炎そのものが
恐ろしいわけで進むところまで進めば 治療薬は「ない」
(要は人工心肺とか全身管理で「回復を待つ」しかなくなる)んだけど
そういう、機械だらけの場面を映像で流すのは恐怖の煽動にしかならない
(国営放送がこれやっちゃいけませんね)

皆、自宅に篭って 夫婦や家族の会話が増えた なんて
肯定的意見もあります。

現在、新型コロナウイルスの感染診断は、
保険収載されて医師の判断でできる ようになりましたが
行えるのは感染防護設備資材の整った「帰国者接触者外来」だけ、です。
いずれ、ここもパンクするのは自明なので
お役人は当院のような末端の診療所レベルで行うプランをたててますが
「そんなものできるか!」 です。
http://www.kankyokansen.org/uploads/uploads/files/jsipc/COVID-19_taioguide2.pdf?fbclid=IwAR1KBdXgeRC-nUZ_6T7QJ4fHOeGnXgh_CY-JvQyBVSfr2cKXP5WsY0bYes8

屋外でドライブスルー検査 韓国はやってます。

大津市医師会の先生方とも「協力はするから”場”を準備してください」と
保健所にも訴えました。三日月知事にも伝えました。
65歳以上の開業医の先生に、不十分な装備で検査しなさいって
言うことは、新型コロナウイルスに罹って14日休んでくださいどころか
一歩間違えば命を危険にさらしてください。 というのと同じでは?
 
当院での実際の診療ですが、
検査患者さんが診療開始直後は集中します。
9:00から 区分けして診察しますが
問診(かなり詳し目)、診察、そして、インフルエンザ検査と胸部レントゲン検査が
ほぼ必須になって、説明、処方、会計 急いでも20分かかります。
そのあとの消毒処置換気などいれても1名30分が限界です。
発熱者だけでなく、「かかりつけ」の慢性疾患の患者さん
内視鏡などの検査の患者さん、ゾーンをわけての案内してますが
1名6分で診療しても 待ち時間が出ます。
一定の限度内でしか診療はできず、時間超えての対応ができないので
「ルール」決めての対応をさせていただいています。
(すでに当院での診療は飽和状態なので余力がありません)

4月から菅医師をお招きして、耳鼻科診療拡充しますが
本当は内科、小児科医師を配置して、私の診療混雑を改善したいのですが
本当に医師確保は困難です。
花粉症や扁桃炎などは、できるだけ耳鼻科診療へ
(必要あれば内科へ戻ってもらってます)
また、検診などの知識、スキルUPしていただいてからは
西川医師と同様に内科一部の外来診療を兼務していただくことになりますので
ご理解ご協力よろしくお願いします。

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