大津市医師会誌への編集後記依頼があったので、叱られるかボツ覚悟で寄稿しました。
いいストレス発散。
「うばい合えば足らぬ わけ合えばあまる」
相田みつを氏の詩であり、東北大震災の買い占め騒動の時にもクローズアップされました。
コロナワクチン予約の電話回線の現状をこれに重ねて考えもするわけですが、
「つながらないから何十回も電話した」という御仁もおられ、
さらには芥川龍之介の「蜘蛛の糸」をそこに重ねてもみれる訳ですが、
「コロナ禍」における「危機管理」としては何とも御粗末です。
他自治体に比べ個別接種が遅れた大津市は逆に言えば準備期間や先行例の失敗成功を学習する期間があったわけです。
個別接種が大いに遅れた当院患者において
「先にワクチン予約できた方がわざわざ琵琶湖またいで(往復1時間以上)瀬田まで接種に出向く。それでも接種は7月」
「自身でスマホは使えない高齢者もお孫さんに依頼したらすぐに接種予約できた」
こういうことが起きています。
5月23日時点でのワクチン1回目接種率3割と驚異的?(本来はこのくらいでないと)好成績の八王子市は、医師会保健所が密に連絡をとり、5月からは日曜日に市内の小中学校(体育館)で集団接種を行っており、これが成果をあげた主因です。
長細く広い大津市、多数の医療機関が個別接種に応じた為、保健所の個別説明が遅れさらにできなくなってしまった事実は、指揮計画されたところが大いに反省すべきところです。
個別に不満をあげればきりがないのですが、医師のワクチン接種の介助になぜ看護師がもう1名つくのか?効率化を図る検討も必要です。リスクマネジメントもPDCAサイクルを回して見直すもののはず。医師会例会のオンライン開催も漸く開始され、「滋賀も大津も田舎だから」と末端の兵卒が嘆かなくともよくなるよう少しでも変わっていければと思うと同時に、
「大地震のような大規模災害が起これば、大津市、地域によっては完全に分断され、とても対応できないのでは」と恐怖すら感じるところです。
福島の原発、コロナ初期の水際対策の失敗は日本特有?危機管理ガバナンスの弱さが
あるようで
「小さな安心(immediate comfort)」を優先し「大きな安全(public safety)」を犠牲にする
というパターンによるものだそうです。
自身、これほどまでオリンピックに興味がない年も初めてではあります。
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